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著者 | 綿野恵太 |
発行 | 筑摩書房 |
発売日 | 2023/06/26 |
新聞記者に「逆張り」認定された批評家が戸惑いつつも「逆張り」という現象を考える。「批評」ではなく「運動」や「現場」、「おじさん」ではなく「女性」や「若者」、「傍観者」ではなく「当事者」が称揚され、「逆」が嫌われた(あるいは反動的に好まれた)2010年代とは何だったのか? 「注意経済」「相対主義と絶対主義」「冷笑(シニシズム)」「ポピュリズム」「差異化ゲーム」などのキーワードを軸に、SNSの隆盛とともに社会が大きく変化していった時代を振り返る。
- 第1章 「成功したければ逆張りをしろ」―投資家と注意経済の時代
- 第2章 「どっちもどっち」の相対主義と「この道しかない」の絶対主義―同じところで同じ情報がぐるぐる回っている
- 第3章 「昨日の敵は、今日の友」―アンチと「アンチのアンチ」の戦争
- 第4章 「ブーメランが突き刺さっている」―アンチ・リベラルの論法
- 第5章 「他人からええように思われたいだけや」―動機を際限なく詮索するシニシズム
- 第6章 「そこまで言って委員会」―インターネット学級会とネトウヨになりかけたTくん
- 第7章 「やっぱり東野圭吾が一番」―逆張りとしての批評
- 第8章 「脳をつつけば世界はガラリと変わって見える」―はるしにゃんとケミカルな唯物論
- 第9章 逆張りは多数派の敵でありつつ、友でなければならない
この記事では『逆張りの研究』の「主要参考文献」(pp.248-254)についてご紹介します。
第1章 「成功したければ逆張りをしろ」―投資家と注意経済の時代
瀧本哲史(2011)『僕は君たちに武器を配りたい』講談社
ピーター・ティール, ブレイク・マスターズ(2014)『ゼロ・トゥ・ワン 君はゼロから何を生み出せるか』NHK出版
著:ピーター・ティール, 著:ブレイク・マスターズ, 翻訳:関 美和, その他:瀧本 哲史
木澤佐登志(2023)「イーロン・マスク、ピーター・ティール、ジョーダン・ピーターソン 「社会正義」に対する逆張りの系譜」『現代思想2023年2月号 特集=〈投資〉の時代』青土社
瀧本哲史(2015)『戦略がすべて』新潮社
山本七平(1983)『「空気」の研究』文藝春秋
高野陽太郎(2019)『日本人論の危険なあやまち 文化ステレオタイプの誘惑と罠』ディスカヴァー・トゥエンティワン
上野千鶴子, 北田暁大(2015)「「1968」と「2015」のあいだ――安保法案反対運動の新しさと継承したもの」『atプラス 26』太田出版
著:上野 千鶴子, 著:北田 暁大, 著:ブレイディ みかこ, 著:大澤 聡, 著:大塚 英志, 著:大澤 真幸, 著:柄谷 行人, 著:佐藤 拓哉, 著:大竹 弘二, 著:藤森 照信, 著:鈴木 一誌
犬山紙子(2015)『言ってはいけないクソバイス』ポプラ社
第2章 「どっちもどっち」の相対主義と「この道しかない」の絶対主義―同じところで同じ情報がぐるぐる回っている
綿野恵太(2021)『みんな政治でバカになる』晶文社
松尾匡(2012)『新しい左翼入門 相克の運動史は超えられるか』講談社
山口裕之(2022)『「みんな違ってみんないい」のか? ──相対主義と普遍主義の問題』筑摩書房
ピーター・バーガー, アントン・ザイデルフェルト(2012)『懐疑を讃えて―節度の政治学のために』新曜社
小泉義之(2022)『哲学原理主義』青土社
千葉雅也(2018)『意味がない無意味』河出書房新社
吉川浩満(2022)『哲学の門前』紀伊國屋書店
アントニオ・ネグリ, マイケル・ハート(2003)『<帝国> グローバル化の世界秩序とマルチチュードの可能性』以文社
著:アントニオ・ネグリ, 著:マイケル・ハート, 翻訳:水嶋 一憲, 翻訳:酒井 隆史, 翻訳:浜 邦彦, 翻訳:吉田 俊実
アントニオ・ネグリほか(2014)『ネグリ、日本と向き合う』NHK出版
著:アントニオ・ネグリ, 著:市田 良彦, 著:伊藤 守, 著:上野 千鶴子, 著:大澤 真幸, 著:姜 尚中, 著:白井 聡, 著:毛利 嘉孝, 翻訳:三浦 信孝
第3章 「昨日の敵は、今日の友」―アンチと「アンチのアンチ」の戦争
ジェイソン・ブレナン(2022)『アゲインスト・デモクラシー 上巻』勁草書房
著:ジェイソン・ブレナン, 著:井上彰, 著:小林卓人, 著:辻悠佑, 著:福島弦, 著:福原正人, 著:福家佑亮
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