新刊紹介

新刊紹介_20241201

 
新刊紹介

岸政彦『調査する人生』岩波書店

著:岸 政彦
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概要

長い年月をかけて対象となる社会に深く入り込み、そこで暮らす人びとの人生や生活を描くフィールドワーカーたちは、自分たちの人生もまた調査に費やしている。生活史調査で知られる著者が、打越正行、齋藤直子、丸山里美、石岡丈昇、上間陽子、朴沙羅の卓越した6人のフィールドワーカーたちと「調査する人生」を語り合う。

目次
  • 第1回 打越正行×岸 政彦
    相手の一〇年を聞くために、自分の一〇年を投じる
  • 第2回 齋藤直子×岸 政彦
    生活そのものを聞き取り続けて見えてくること
  • 第3回 丸山里美×岸 政彦
    簡単に理解できない、矛盾した語りを掘り下げたい
  • 第4回 石岡丈昇×岸 政彦
    生きていくことを正面に据えると、なかなか威勢よく言えない
  • 第5回 上間陽子×岸 政彦
    調査する人生と支援する人生
  • 第6回 朴 沙羅×岸 政彦
    人生を書くことはできるのか

シャーロット・ゴードン『メアリ・シェリー―『フランケンシュタイン』から〈共感の共同体〉へ』白水社

概要

『フランケンシュタイン』はメアリ・シェリーが十代で執筆した代表作だが、人口に膾炙している怪物の視覚的イメージが先行しているからか、この物語が誕生した伝記的な背景は、この有名すぎる作品ほどは知られていない。
メアリ・シェリーの作家人生は、彼女の両親である急進派思想家のウィリアム・ゴドウィンとフェミニズムの先駆者と呼ばれるメアリ・ウルストンクラフトの出会いから宿命づけられていたといえる。
本書で綴られるメアリ・シェリーの伝記的な情報は、『フランケンシュタイン』の思想のバックボーンと彼女が生み出したほかの小説や旅行記とどのようなつながりがあるかを理解するうえで、不可欠なものである。
メアリが実人生で体験する苦しみ――産褥熱による母の死、流産、夫パーシー・シェリーの死、生き残った一人息子をめぐる義父との協議など――と『フランケンシュタイン』以降のメアリ・シェリーの思想と行動も瑞々しい筆致で描かれている。
女性作家として、あるいはシングルマザーとして直面した問題意識がいかに形成され、作品として結実したか、余すことなく論じた記念碑的名著! 北村紗衣さん推薦!

目次
  • 謝辞
  • 第1章 遺産
  • 第2章 ゴシックの叛逆
  • 第3章 『フランケンシュタイン』
  • 第4章  初期の女性の語り手──『フランス、スイス、ドイツ、オランダの一地域をめぐる六週間の旅行記』、『マチルダ』(一八一七〜一八二一年)
  • 第5章 『ヴァルパーガ』、『最後のひとり』、『パーキン・ウォーベックの運命』、そして新たな『フランケンシュタイン』(一八二一〜一八三一年)
  • 第6章 最後の仕事、一八三五〜一八四四年
  • 訳者解説/訳注/図版一覧/読書案内/索引

ヨン・ヘウォン『K-POPはなぜマイノリティを惹きつけるのか―クィアとアイドルの交差するところ』河出書房新社

著:ヨン・ヘウォン, 翻訳:キム・セヨン, 翻訳:キム・ミンジョン, 翻訳:パク・キョンヒ
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概要

ファンダム、推し活、BL、ジェンダー……。世界中を席巻するK-POPの魅力を、「クィア」という切り口で読み解く画期的評論集。小説家、研究者、活動家など、さまざまな書き手が結集。

目次

coming soon…

タニア・ド・モンテーニュ『「黒人」は存在しない。―アイデンティティの釘付けについて』中央公論新社

概要

「『白人』の音楽が大好き」「『男流』文学がいいよね」
とは誰も言わないけれど、
「黒人文化は素晴らしい!黒人音楽が好き!」と人は言う。
いったい「黒人」とは、何を指すのか?

「黒人」「白人」はたまた「アジア人」「ユダヤ人」と分離して人数を数え、
極右からリベラルまでが陥るアイデンティティ至上主義の問題点を、
公民権運動の歴史から消された黒人少女の伝記、
そして現代黒人女性のリアルな日常から浮かび上がらせる。
シモーヌ・ヴェイユ文学賞受賞のユニークな反レイシズム・エッセイ集!

最近のこと、「まあ、あなたは運がいいですね」と、
白い肌の若い女性がため息をつきながらわたしに言った。
「少なくとも、あなたには『出自(オリジン)』があるじゃないですか!」
なぜあなたは自分にそれがないと思っているのですかと尋ねると、
彼女はこう答えた。
「え! だって、わたしは白人ですから」
(本文より)

目次

coming soon…

後藤正文, 藤原辰史『青い星、此処で僕らは何をしようか』ミシマ社

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概要

ミュージシャンと歴史学者。
偶然、同年同日に生まれた2人が邂逅し、
対話を始めた――

新聞、映画、往復書簡、フィールドワーク…
この半世紀の問題を丹念に学び、
100年先に向け探った、自分たちの時代の「抗い方」。

――終章より――
生産や消費の多寡ではなく、分解が大事なのだというような発想で、未来について考えたい。伸び代はきっといくらでもあるし、何かを損なうことなく、僕らは豊かになれると思う。根拠はない。けれども、そう真剣に信じている。みんなでやり直そう。――後藤正文

本書のタイトルは、青い星「を」どうしようか、という問いではない。青い星「で」どうしようか、という問いである。青い星は、誰のものでもなく、誰のものでもある。だからこそ、同じ惑星をシェアするには、率直な言葉の交換が必要である。本書がそのひとつとして、未来の青い星の共同使用に貢献できれば幸いである。――藤原辰史

目次
  • 第1章 Back to 1976.12.2 ~生まれた日の新聞を読む
  • 映像をめぐる往復書簡① 『阿賀に生きる』 
  • 第2章 一九七〇年代前後の人間と環境の破壊
  • 映像をめぐる往復書簡② 『意志の勝利』 
  • 第3章 社会を体で鳴らせ ~上勝というフィールドに立つ
  • 映像をめぐる往復書簡③ 『アメリカン・ユートピア』 
  • 終章 青い星、此処で僕らは何をしようか 

『USO 6』rn press

著:rn press
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概要

「あなたの嘘を教えてください」

年に一度の文芸誌「USO」の最新刊。
6年目6号目となる本作のテーマは「我儘・わがまま」

新たな執筆陣を迎え、本作も<心の奥>にせまります。

▼執筆陣▼
エッセイ:
若林 恵 
今日マチ子
旦 悠輔 
和田夏実
鶴見 済 
丹澤弘行
柏井優佳
のもとしゅうへい
藤田裕美
長崎訓子

交換日記:
なま×少年アヤ

漫画:
チェム

小説:
辻山良雄 
野口理恵

写真:
トヤマタクロウ
栗栖丈璽
新津保建秀

目次
  • Wagamama 我儘 わがまま
    『冒険』トヤマタクロウ 
    『Nの起源』野口理恵 
    『好きに書いていい』若林 恵 
    『ラジオ体操伝道師』今日マチ子  
    『時の旅』新津保建秀 
    『なまホット・なまドライ』なま×少年アヤ
    『告白』辻山良雄 
    『僕は本当は漫画家になりたかったんだ』旦 悠輔 
  • 特別寄稿 丘田ミイ子 
  • USO 嘘 うそ
    『嘘ではないけれど、』和田夏実 
    『爆弾インマイハウス』チェム 
    『「元気じゃない」と答えていた』鶴見 済 
    『偽善者の言い分を』丹澤弘行 
    『誰かたちの地』栗栖丈璽 
    『髪を切る時間』柏井優佳 
    『草津』のもとしゅうへい
    『色んなことがあるよねって言いたい』藤田裕美
    『猫の瞳の中に自分が(どうしても)うつっていて欲しい』長崎訓子
  • 特別寄稿 太田るなシャワ 
  • 特別寄稿 大浦 彩