佐久間寛編『負債と信用の人類学―人間経済の現在』以文社
2020年に急逝した文化人類学者デヴィッド・グレーバー。その思考の意義は、未だ汲み尽くされぬ魅力と価値に溢れている。日本でも『価値論』『負債論』『官僚制のユートピア』『アナーキスト人類学のための断章』(以文社)、『ブルシット・ジョブ』(岩波書店)などをはじめとするその著作は、現代社会を鋭く批評し、専門分野を超えてさまざまな議論がなされてきた。
とりわけ、2011年(日本語訳は2016年)に刊行された『負債論』は、貨幣と負債の秘密を5000年の人類史から読み解き、同時代の金融危機の記憶と影響とあいまって、人々に大きな衝撃をもたらす、世界的なベストセラーとなった。
本書は、グレーバーの「人間経済 human economy」の概念を手がかりに、『負債論』で提起された経済や政治をめぐる思考を、さらに先へと推し広げていくべく編まれた論文集である。
新型コロナウイルスの流行、ウクライナ危機と連動した世界的な不況が広がる今日、「他者を信じ、他者に追う」営みによって新たな社会関係と価値を創造する「人間経済」の可能性とは何か、文化人類学的視座から考察していく。
※本書は、2021年に開催された文化人類学公開シンポジウム「人類学からみる現代世界の信用と負債ーー「人間経済」に向けて」の成果に基づく登壇者による論考をまとめた第Ⅰ部、グレーバーの著作の翻訳を多く手掛ける酒井隆史氏による特別寄稿論文、グレーバー本人の未翻訳論文、グレーバーが『負債論』執筆にあたって大きな影響を受けた経済人類学者キース・ハートによる、『負債論』の書評論文を追加収録した第Ⅱ部、そして第Ⅰ部の執筆陣(シンポジウム登壇者)による本書の総括である座談会を掲載した第Ⅲ部からなる。
- 諸 言
- 第Ⅰ部
序 章 信用、負債、返済(佐久間 寛)
第一章 商業経済と絡まり合う人間経済のありか――ラオスのコーヒー産地における農家による金貸しからの逃避をめぐって(箕曲在弘)
第二章 時間を与えあう――商業経済と人間経済の連環を築く「負債」をめぐって(小川さやか)
第三章 暴力の貸しを取り返しに行く――東アフリカ牧畜社会における復讐/感染/代替の論理(佐川 徹)
第四章 負債と労働の関係――グレーバーの『負債論』と『ブルシット・ジョブ』をつなぐもの(松村圭一郎) - 第Ⅱ部
第五章 負債と約束―― 戦前大阪の都市下層社会における貸し借りの論理からみる(酒井隆史)
第六章 世界を生み出すのは価値である(デヴィッド・グレーバー/田口陽子訳)
第七章 負債、暴力、非人格的市場――ポランニー的省察(デヴィッド・グレーバー/佐久間寛訳)
第八章 デヴィッド・グレーバーと不平等世界の人類学(キース・ハート/林愛美訳) - 第Ⅲ部
第九章 『負債と信用の人類学』座談会(小川さやか/佐川徹/佐久間寛/松村圭一郎/箕曲在弘)
岸政彦, 梶谷懐ほか『所有とは何か―ヒト・社会・資本主義の根源』中央公論新社
本やスマホ、土地や家屋、雇用や資産。自分のモノとして持っていることが「所有」であり、衣食住や商品取引、資本主義の原点である。こんにちシェアやサブスクがあるのに、ヒトは所有せずにいられない。他方でヒトの生存を守る所有権が、富の偏在を生む元凶となっている。なぜだろうか? 経済学や社会学、人類学の第一線の研究者6人が、所有(権)の謎をひもとき、人間の本性や社会の成立過程、資本主義の矛盾を根底から捉えなおす。
- まえがき 梶谷懐
- 第1章 所有と規範――戦後沖縄の社会変動と所有権の再編 岸政彦
- 第2章 手放すことで自己を打ち立てる――タンザニアのインフォーマル経済における所有・贈与・人格 小川さやか
- 第3章 コンヴェンション(慣習)としての所有制度――中国社会を題材にして 梶谷懐
- 第4章 経済理論における所有概念の変遷――財産権論・制度設計から制度変化へ 瀧澤弘和
- 第5章 資本主義にとっての有限性と所有の問題 山下範久
- 第6章 アンドロイドは水耕農場の夢を見るか? 稲葉振一郎
- あとがき 岸政彦
- 参考文献
- 著者一覧
谷頭和希『ブックオフから考える―「なんとなく」から生まれた文化のインフラ』青弓社
ブックオフから考える。
社会と都市と文化の「つながり」を。
日本全国に約800店舗を構えるブックオフは、多くの人にとって日常生活に溶け込んだ存在になっている。しかしこのような「当たり前」の存在になるまでは、ブックオフをめぐりさまざまな議論が繰り広げられてきた。あるときは出版業界の革命家として、またあるときは破壊者として、そしてまたあるときは新たなサブカル文化の創造者として……。
本書は、ブックオフが誕生した1990年代からのさまざまな「ブックオフ論」を整理し、実際に多くの店舗を観察して、「なんとなく性」という切り口から、なぜ人はブックオフに引き寄せられるのか、そして現代社会でどのような役割を果たしているのかを縦横無尽に考え尽くす。
ブックオフはどう語られてきたのか。またその語りに潜むノスタルジーとは。
チェーン店であるブックオフが都市にもたらしたある種の「豊かさ」とは。
ブックオフで「偶然」出合う本の面白さとは。
ブックオフから生まれた音楽、カルチャーとは。なぜアーティストはブックオフからの影響を語るのか。
ブックオフが生み出す公共性とは。「文化のインフラ」の内実とは何か。
チェーンストア論やテーマパーク論で注目を集める新進気鋭の著者が、出版史、都市論、建築論、社会学、政治学、路上観察学など多様な分野の知見を駆使して書き上げたいままでにないブックオフ文化論。
- プロローグ――ブックオフで神隠しに遭う
- 序 章 いまこそ、ブックオフを考えよう
- 第1章 「かたる」――ブックオフはどう語られてきたのか
- 第2章 「めぐる」――ブックオフから都市を眺めて
- 第3章 「あそぶ」――ブックオフは原っぱだ!
- 第4章 「つくる」――ブックオフ文化人たちのこと
- 終 章 「つながる」――ブックオフが生み出す「公共性」とは
- 参考文献・ウェブサイト
- 初出一覧
- あとがき
松田克進『スピノザ学基礎論―スピノザの形而上学 改訂版』勁草書房
スピノザ形而上学の基礎となる「実体」「属性」「様態」という諸概念を明確化し、深淵な迷宮『エチカ』からの脱出方法を示す。
多面的なスピノザ思想を読解するために――『エチカ』は前から順に読み進めても理解できない。第1部に出てくる基本概念の意味論的種明かしが第2部の頭で行われるからである。本書は、ここを集中的・徹底的に分析し、『エチカ』の基本概念かつスピノザの世界像の基礎・土台・根底でもある「実体」「属性」「様態」を明らかにする。
- はじめに
- 序
- 第1章 スピノザ形而上学を読解する方法
- 第2章 スピノザ形而上学の解釈仮説の構築
- 第3章 二重因果性の問題
- 第4章 属性の問題(1)――「属性論争」の展開
- 第5章 属性の問題(2)――行詰りと解決策
- 付論1 スピノザ形而上学の近似モデルとしての1次元セルオートマトン
- 付論2 スピノザとウカシェヴィッチ――決定論を巡る対立――
- 付論3 哲学史研究の哲学的意義――哲学史との間合いの取り方――
- 結び
- 文献表
- 事項索引
- 人名索引
- 『エチカ』参照箇所の索引
シェリル・ミサック『真理・政治・道徳―プラグマティズムと熟議』名古屋大学出版会
価値の多元化が進むなか、リベラルな民主主義は相対主義や排外主義に抗して自らを正当化できるのか。疑いの目で見られがちな真理概念を、C・S・パースに依拠しながら政治と道徳の世界に呼び戻し、真理探究者の共同体としての社会と、そこで経験や熟議が持つ意義を描き直した、私たちがいま必要とする一冊。
- 序 論
- 第1章 正当化の問題
カール・シュミットと、実質的な同質性という目標
ローティと、正当化の放棄
ロールズ —— 政治的であり、形而上学的ではない
調和と、熟議の長所
ハーバーマス、アーペル、そして超越論的論証 - 第2章 真理、探究、経験
—— プラグマティズムの認識論
パース、真理、探究の終局
哲学、実践、対応
プラグマティズムと引用符解除論
プラグマティズム、超主張可能性、真理の多元主義
二値性
探究における真理の役割
経験 —— 真剣に受けとめる
ホーリズムと根本的ホーリズム
道徳的探究
収斂と探究の終局 - 第3章 道徳的熟議
真理の追求と理由の付与
中立性 —— 3つの意味
中立性原理
公的/私的
慎みと哲学者
対立、差異、共同体
多元主義、決定不全性、挫かれた理由
シュミット、抑圧、いつ十分話し合ったことになるのか - 結 論
- 注/謝辞/訳者あとがき/参考文献/索引
ダニエル・べラン, リアン・マホン『社会政策の考え方―現代世界の見取図』有斐閣
グローバル化や移民の増加,ジェンダー規範や家族構造の変化などの新たな現実に対し,これからの社会政策に必要なのはどのような考え方なのか。社会政策研究の最新の国際的動向と新たな分析枠組みを示し,今おさえるべき論点をコンパクトにまとめた。
- 序 章
- 第1章 資本主義,市民権,連帯
- 第2章 社会政策の発展を説明する──理論的視角
- 第3章 各国を分類する──福祉レジーム再考
- 第4章 社会政策におけるアイディアの役割を重視する
- 第5章 社会的排除,新しい社会的リスク,社会的投資
- 第6章 福祉レジームが輪郭を与えるジェンダー規範の変化
- 第7章 社会政策と多様性をめぐる政治
- 第8章 グローバル化と社会政策
- 終 章
スーザン・バンディズ『法と感情の哲学』勁草書房
「法」の世界から「感情」は排されなければならないのか?「法と感情」研究という新たな分野を確立した記念碑的論文集。
「法=理性」か、「感情」か。この二項対立から脱却し、「法と感情」研究が生まれた。本書は法と感情が相互浸透する関係性に照準を定め、ヌスバウム、ソロモン、ポズナー、ミノウといった錚々たる論客が、怒り、嫌悪、羞恥心、復讐心、ロマンティック・ラブなどの感情を多角的に考察する。法と感情の関わりを探究するための必読書。
【原著】Susan Bandes ed., The Passions of Law(New York University Press,1999)
- 謝辞
- 序論[スーザン・バンディズ(橋本祐子訳)]
- Ⅰ 嫌悪感と羞恥心
第1章 「悪徳あふれる暗渠」――嫌悪感、身体、法[マーサ・C・ヌスバウム(橋本祐子訳)]
第2章 進歩主義者よ、嫌悪感を活用せよ[ダン・カハン(橋本祐子訳)]
第3章 感情を表すとはどのようなことか[トニ・M・マサロ(橋本祐子訳)] - Ⅱ 後悔と復讐心
第4章 正義対復讐――法と感情充足について[ロバート・C・ソロモン(小林史明訳)
第5章 道徳認識論、応報感情、イエス・キリストの「調子外れの道徳哲学」[ジェフリー・G・マーフィー(橋本祐子訳)]
第6章 後悔・責任・刑罰――大衆文化の分析[オースティン・サラット(小林史明訳)]
第7章 民主制の病い(Dis-ease)――怒りと刑罰のやっかいな性質について[ダニエル・S・アレン(池田弘乃訳)] - Ⅲ 愛、赦し、臆病
第8章 感情的な人々をつくりあげる――ロマンティック・ラブの場合[チェシャー・カルフーン(池田弘乃訳)]
第9章 恐怖・すくんだ脚・逃亡――ある兵士の物語[ウィリアム・イアン・ミラー(小林史明訳)]
第10章 さまざまな制度、さまざまな感情――大規模な暴力への償い[マーサ・ミノウ(池田弘乃訳)] - Ⅳ 正義への情熱
第11章 感情と「法の権威」――ベンサムとオースティンによる主題の変奏[ジョン・デイ(橋本祐子訳)]
第12章 法における「感情対感情主義」[リチャード・A・ポズナー(小林史明訳)]
第13章 ハーラン、ホームズ、正義への情熱[サミュエル・H・ピルズベリー(橋本祐子訳)] - 監訳者あとがき
- 索引
- 編者・執筆者紹介
山口みどり, 弓削尚子, 後藤絵美編『論点・ジェンダー史学』ミネルヴァ書房
ジェンダーで歴史を読み解こう
ジェンダーの視点は、歴史の見え方を変えてきました。本書は、歴史学に新しい地平を開いてきたジェンダー史研究の「論点」を集めています。日本を含むアジア、ヨーロッパ、アメリカ、アフリカを中心に、「社会」「家族」「身体」「文化」「政治」などからバランスよく精選された全113の論点と、各時代及び地域の特色溢れるトピックとして36のコラムを収載。語句解説やクロスレファレンス、映画や小説を使ったアクティヴィティ、巻末資料も充実しています。
- はじめに
- Ⅰ 前近代
- 1 父系原理と男耕女織[中国](野村鮎子)
- 2 イスラーム法と家族[イスラーム圏](小野仁美)
- 3 伝統家族[中国](仙石知子)
- 4 ペストとジェンダー表象[ヨーロッパ](新保淳乃)
- 5 キリスト教世界と魔女狩り[西洋](荒木純子)
- 6 結婚をめぐる法[イングランド](赤松淳子)
- 7 女性の経済活動と移動[グローバル](杉浦未樹)
- 8 イスラーム社会における女子教育[イスラーム圏](秋葉 淳)
- 9 家庭教育と女性文化[中国](杉本史子)
- 10 科学とジェンダー[西洋](川島慶子)
- 11 産科学とジェンダー[フランス](長谷川まゆ帆)
- 12 啓蒙思想と女性の学識[ヨーロッパ](弓削尚子)
- 13 貞節と男女隔離[中国](仙石知子)
- 14 同性愛/異性愛[イスラーム圏](辻 大地)
- 15 江戸文化と男性同性愛[日本](鈴木則子)
- 16 ロマンティック・フレンドシップ[イギリス](川津雅江)
- 〈コラム1〉前近代西アジアの歴史叙述[イスラーム圏](大塚 修)
- 〈コラム2〉ランケ以前の歴史叙述[ヨーロッパ](弓削尚子)
- 17 法廷とジェンダー[オスマン帝国](秋葉 淳)
- 18 宮廷のハレム[オスマン帝国](小笠原弘幸)
- 19 女性君主・王妃[ヨーロッパ](中澤達哉)
- 20 フランス革命とジェンダー[フランス](武田千夏)
- 21 女性と政治参加[イギリス](梅垣千尋)
- 〈コラム3〉フェミニズムの萌芽[ヨーロッパ](梅垣千尋)
- 〈コラム4〉「人種」概念の誕生とジェンダー[西洋](弓削尚子)
- Ⅱ 「近代」のはじまり
- 1 異性装[フランス](新實五穂)
- 2 福音主義的社会改良運動[イギリス](並河葉子)
- 3 家庭重視イデオロギー[イギリス](山口みどり)
- 4 近代家族像と文明規範[日本](長 志珠絵)
- 5 家族関係の変化[イラン](阿部尚史)
- 〈コラム5〉奴隷でもなく,女中でもなく[オスマン帝国](村上 薫)
- 〈コラム6〉婚姻法の変化[イスラーム圏](後藤絵美)
- 6 幼児教育[ドイツ](小玉亮子)
- 7 中等教育[イギリス](中込さやか)
- 8 女子職業教育[ロシア](畠山 禎)
- 9 居留地と「国際結婚」[日本](森田朋子)
- 10 明治維新と売買春の変容[日本](横山百合子)
- 11 フェミニズム運動[エジプト](嶺崎寛子)
- 12 清末の政治変動と女性[中国](須藤瑞代)
- 13 工場法とジェンダー[イギリス](竹内敬子)
- 〈コラム7〉科学と宗教[イスラーム圏](岡崎弘樹)
- 〈コラム8〉家族を襲った感染症[イギリス](山口みどり)
- 14 疫病とジェンダー[イギリス](小川眞里子)
- Ⅲ 「帝国主義」の時代
- 1 女王のジェンダー・イメージ「イギリス」(井野瀬久美惠)
- 2 コロニアリズム[グローバル](小田原 琳)
- 3 女性宣教師[西洋](小檜山ルイ)
- 4 女の集い/男の集い[フランス](寺戸淳子)
- 5 高等教育[英米](香川せつ子)
- 6 近代公教育とジェンダー・ポリティクス[メキシコ](松久玲子)
- 〈コラム9〉仏教の「近代化」と女子教育[日本](谷川 穣)
- 〈コラム10〉植民地朝鮮の医療空間とジェンダー[朝鮮](金津日出美)
- 7 「女医」をめぐる論争[イギリス](出島有紀子)
- 8 売買春と性病予防法[イギリス](田村俊行)
- 9 帝政期ドイツの売買春[ドイツ](日暮美奈子)
- 10 インドにおける宗教・芸術・売春[インド](井上貴子)
- 〈コラム11〉近代音楽文化と女性[ヨーロッパ](玉川裕子)
- 〈コラム12〉子ども移民[イギリス帝国](森本真美)
- 11 同性愛[西洋](野田恵子)
- 12 マスキュリニティ[アメリカ](兼子 歩)
- 13 決闘・名誉・「男らしさ」「ヨーロッパ](森田直子)
- 14 都市暴動と男性性[日本](藤野裕子)
- 15 スポーツ[イギリス](池田恵子)
- 16 読書[英語圏](八谷 舞)
- 〈コラム13〉デパート[グローバル](菅 靖子)
- 〈コラム14〉新しい女[英米](市川千恵子)
- 17 女性参政権運動とミリタンシー[イギリス](佐藤繭香)
- 18 ヴェール[エジプト](後藤絵美)
- 19 福祉職とジェンダー[ドイツ](中野智世)
- 20 国民の創造[オーストラリア](藤川隆男)
- Ⅳ 第一次世界大戦から戦間期
- 1 第一次世界大戦と女性[ヨーロッパ](林田敏子)
- 2 戦争・負傷兵と男性ジェンダー[ヨーロッパ](北村陽子)
- 3 台湾原住民女性の経験[台湾](松田京子)
- 4 女子教育[台湾](洪 郁如)
- 5 近代教育と女子大生[中国](杉本史子)
- 6 女性と職業[ドイツ](石井香江)
- 7 女性と職業[中国](リンダ・グローブ)
- 8 女性参政権獲得後のフェミニズム[アメリカ](栗原涼子)
- 9 女性運動と党・国家[中国](石川照子)
- 〈コラム15〉ロシア革命と女性[ロシア](広岡直子)
- 〈コラム16〉日本人旅行者が見たエジプト[エジプト](後藤絵美)
- 10 優生学[グローバル](松原宏之)
- 11 母性と身体解放[中国](姚 毅)
- 12 装いとコロニアリズム[アフリカ](香室結美)
- 13 愛・性と近代家族[中国](江上幸子)
- 〈コラム17〉植民地支配と性管理・性売買[帝国日本](宋 連玉)
- 〈コラム18〉遊郭と鉄道[日本](横田冬彦)
- 14 新しい女性像とモダンガール[中国](江上幸子)
- 15 近代中国の女性作家[中国](江上幸子)
- 16 戦間期の女性文学[ドイツ](田丸理砂)
- Ⅴ 第二次世界大戦から戦後の社会へ
- 1 軍事的男らしさの揺らぎと再構築[日本](中村江里)
- 2 戦争と女性労働[アメリカ](佐藤千登勢)
- 3 戦時性暴力[グローバル](小田原 琳)
- 〈コラム19〉ファシズム[イタリア](山手昌樹)
- 〈コラム20〉ファシズムとホモフォビア[ドイツ](石井香江)
- 〈コラム21〉ホロコーストと女性[中欧・東欧](武井彩佳)
- 〈コラム22〉第二次世界大戦後における家族と政治[グローバル](三時眞貴子)
- 4 中国共産党根拠地の「女性解放」[中国](江上幸子)
- 5 抗戦と日常[中国](石川照子)
- 6 植民地下における女子教育[朝鮮](広瀬玲子)
- 7 女子教育[満洲](沈 潔)
- 8 防空と銃後[日本](長 志珠絵)
- 〈コラム23〉戦後史が問う戦争孤児[日本](長 志珠絵)
- 〈コラム24〉二つの国の戦争孤児[中国・日本](石川照子)
- 9 引揚者の性暴力被害と中絶[日本](山本めゆ)
- 10 移民とジェンダー[イギリス](浜井祐三子)
- 〈コラム25〉新制大学と女子学生[日本](田中智子)
- 〈コラム26〉農村「家族」と女性[日本](倉敷伸子)
- 11 家事労働と「女中」[日本](坂井博美)
- 12 アラブ社会主義とフェミニズム[アラブ世界](長沢栄治)
- 13 映画・演劇[中国](中山 文)
- 14 日本映画の女性身体[日本](木下千花)
- 〈コラム27〉映画[インド](山田桂子)
- 〈コラム28〉映画[エジプト](後藤絵美)
- 15 女性雑誌[中国](須藤瑞代)
- 16 雑誌とジェンダー[東南アジア](光成 歩)
- 17 戦後日本における男性同性愛者の「悩み」[日本](前川直哉)
- Ⅵ 現代
- 1 社会主義と女性[中国](大橋史恵)
- 2 ウーマンリブ[アメリカ](吉原令子)
- 3 女性運動[ドイツ](水戸部由枝)
- 4 現代思想とジェンダー[フランス](木村信子)
- 5 家父長制[中東](鳥山純子)
- 6 女性研究運動[中国](大濱慶子)
- 7 ジェンダー平等と法[グローバル](三成美保)
- 8 軍事政権とジェンダー[アルゼンチン](林みどり)
- 9 教育の光と影[中国](新保敦子)
- 10 イスラーム革命と女子宗教学院[イラン](桜井啓子)
- 11 改革開放と女性[中国](大濱慶子)
- 12 女性労働の曲折[中国](リンダ・グローブ)
- 〈コラム29〉男性稼ぎ主モデル[日本](野依智子)
- 〈コラム30〉女性の海外出稼ぎ労働[南アジア](須田敏彦)
- 13 一夫多妻婚[アフリカ](椎野若菜)
- 14 婚姻法と家族の今[中国](姚 毅)
- 15 一人っ子政策と生殖[中国](姚 毅)
- 16 医療技術とジェンダー[グローバル](松尾瑞穂)
- 17 「新しい父親」と「男らしさ」[ドイツ](石井香江)
- 18 セクシュアリティ[中国](遠山日出也)
- 〈コラム31〉名誉と「名誉犯罪」[イスラーム圏](村上 薫)
- 〈コラム32〉日本軍「慰安婦」問題[日本](吉見義明)
- 19 国際開発のジェンダー政策[アフリカ](友松夕香)
- 〈コラム33〉国際的な女性活動[アラブ圏](鷹木恵子)
- 〈コラム34〉AIDSの影響[グローバル](星乃治彦)
- 20 議員[イギリス](奥田伸子)
- 21 「女性保守」政治家・社会運動家の台頭[日本](海妻径子)
- 22 ファッションと消費行動[グローバル](眞嶋史叙)
- 23 フェミニズムと芸術[西洋](香川 檀)
- 24 スポーツ[イラン](山岸智子)
- 〈コラム35〉ジャニーズと戦後日本[日本](周東美材)
- 〈コラム36〉食文化と女性[インド](山田桂子)
- 25 グローバル・ヒストリーとジェンダー[グローバル](浅田進史)
- 参考文献
- 図版出典
- 人名索引
- 事項索引
- 映画索引
comment