新刊紹介

新刊紹介_20230801

 
新刊紹介

内田樹, 釈徹宗『日本宗教のクセ』ミシマ社

著:内田樹, 著:釈徹宗
概要

政教分離、旧統一教会、カルト二世…こうした問題を解くためにも。
行、夕日、お墓などに宿る日本固有の「クセ」を知ろう。

「宗教的センス」を引き上げる名人対談

日本宗教のクセ
・都市仏教が大地の霊と「くっついた」のが浄土真宗⁉
・内面重視ではなく「行」をとても大事にする
・形を変えながら脈々と続く聖徳太子信仰
・習合的なモデルとしての在原業平と四天王寺
・国と引き離してもなお成り立つ神道とは? …etc

目次
  • 第一章 日本宗教のクセを考える
  • 第二章 夕日の習合論
  • 第三章 お墓の習合論
  • 第四章 今こそ、政教分離を考える
  • 第五章 戦後日本の宗教のクセ

室田信一, 石神圭子, 竹端寛編『コミュニティ・オーガナイジングの理論と実践―領域横断的に読み解く』有斐閣

概要

当事者が主体となり,求める変化を達成するためにコミュニティにおいて共同で行動を起こす,市民の力で社会を変えていく手法・考え方である「コミュニティ・オーガナイジング」について,今後の日本における研究と実践の基盤を示す決定版の書籍。

目次
  • 第1部 コミュニティ・オーガナイジングの理論
    第1章 コミュニティ・オーガナイジング研究の現在地
    第2章 リベラルデモクラシーの隘路とコミュニティ・オーガナイジング
    第3章 取引関係によるコミュニティ・オーガナイジングの考察
    第4章 英国のコミュニティ開発論から考えるコミュニティ・オーガナイジングの位置づけ
    第5章 地域福祉実践の展望とコミュニティ・オーガナイジング
    第6章 コミュニティ・オーガナイジングと評価
    第7章 コミュニティ・オーガナイザーとは誰か
  • 第2部 コミュニティ・オーガナイジングの実践
    第8章 身近なコミュニティ・オーガナイジング
    第9章 草の根People’s Organizationを組織化する
    第10章 Story of Selfを話す・聞く場の力

南塚信吾, 油井大三郎, 木畑洋一『軍事力で平和は守れるのか―歴史から考える』岩波書店

著:南塚 信吾, 著:油井 大三郎, 著:木畑 洋一, 著:山田 朗
概要

世界中で高まる防衛力強化への潮流は、本当に戦争の抑止につながるのだろうか。戦争・軍事、そして平和をめぐる人類の百余年の営みはどのようなものだったのか。近現代世界・日本の戦争から軍事力がもった意味を問い直し、平和への教訓を探る。これからの日本と東アジアについて、自分たちが考えていくための土台を提示する

目次
  • はじめに
  • 第Ⅰ部 ウクライナから考える
    第1章 ウクライナ戦争はどのようにして起こったのか………南塚信吾
    第2章 NATOの東方拡大は戦争を抑止したのか………油井大三郎
    コラム1 ユーゴスラヴィア紛争からの教訓………山崎信一
  • 第Ⅱ部 近現代世界史の中の戦争と平和
    第3章 どのような戦争が起こってきたか………木畑洋一
    第4章 軍拡が戦争を呼び起こす………山田 朗
    第5章 戦争を許さない世界を求めて………木畑洋一
    第6章 平和を求める運動はやむことはない………南塚信吾
    コラム2 武力で平和は守れない………藤田 進
  • 第Ⅲ部 日本をめぐる戦争と平和
    第7章 日本の戦争から考える──軍事同盟と〈戦争放棄〉………山田 朗
    第8章 東アジアの戦争をどう防ぐか………油井大三郎
    コラム3 「バンドン精神」はどのように継承されているのか………小谷汪之
  • おわりに 戦争と平和を歴史から考える………木畑洋一

浅利誠『日本思想と日本語―コプラなき日本語の述語制言語』読書人

概要

日本語には命題形式も繫辞(コプラ)も主語もない、欧米とは構文構造がまったく違う!
西田哲学や居宣長を基盤にして、佐久間鼎、三上章の文法理論を綿密に批判継承し、間違っている国文法の根拠を明晰に論証した画期的な論述。
「ある」と「である」を混同した論理学と文法論の誤りに見られるよう、「ある」は動詞ではない形容詞である(否定形は「ない」)。この「〜ている」は進行形ではない(「財布が落ちている」)。「は」と格助詞8つ(が、を、の、に、で、へ、から、まで)を明晰に確定。浅利助詞論は、日本でもっとも厳密で明解な考察である。
日本語の本質をうき立たせ、パリでの日本語教育の経験をもって、世界言語の水準で論じるも、日本人なら自分が語っている日本語を知ること!
主語がない、と言っているだけではもうすまされない!!

目次
  • 1章 日本語とコプラ
  • 2章 「述格」と「陳述」
  • 3章 「主格」という用語なき日本語文法の試論
  • 4章 「ある」は動詞なのか、形容詞なのか
  • 5章 日本語構文論の定礎を築いた佐久間鼎
  • 6章 構文論の原理素描
  • 7章 西田幾多郎の場所論と構文論
  • 8章 ヨーロッパ諸語の「他者」としての日本語
  • 9章 形而上学の言語と日本語の間の根本的非対称
  • 10章 「コプラ」と「なり」の非対称

フィリップ・アサンズ『モンスターを書く―創作者のための怪物創造マニュアル』フィルムアート社

概要

恐れるな、恐ろしくあれ

竜、サメ、ゾンビ、悪魔、吸血鬼、巨大生物……
人々はなぜこんなにも「モンスター」に惹かれるのか――

H・P・ラヴクラフト歴史協会推薦、すべての迷える創作者たちに捧ぐ、「人ならざるもの」を描くための導きの書。

映画、ドラマ、小説、ラノベ、マンガ、ゲーム、TRPGなど、あらゆるジャンル作品に登場する「モンスター」なる異形のものども。本書は、モンスターという「リアルでないもの」を、「もっともらしく」表現するためのガイドブックである。

第一部では「モンスターとは何か」という根源的な問いから、それを恐ろしいと人が感じる要素や理由、悪役(ヴィラン)との違いについて明らかにする。第二部および第三部では、作品におけるモンスターの役割、モンスターを創造する際の実践的な手段、五感に訴えかけるような生き生きとした描写の方法、登場人物だけでなく読者にとっても恐ろしく、そして意味をもつ登場の仕方など、創作活動における実践的な取り入れ方についてレクチャーしている。

また、各章末のコラムでは、既存の作品の数々に登場してきたモンスターをカテゴリごとに紹介。ゾンビや吸血鬼といった原初的なモンスター像から、超有名モンスター、サメや自然などの現実に存在するものをモンスターとして活かす方法、あるいは未確認生物や幽霊船、呪いのアイテムといった細部まで、実例を交えながら解説。

ファンタジー、SF、ホラーといったジャンルの創作活動への最良のガイドブックであるとともに、H・P・ラヴクラフト歴史協会メンバーの著者の語る卓越したモンスター論としても読める、知的好奇心を駆り立てる一冊。

★序文:H・P・ラヴクラフト歴史協会
★「クトゥルフ(クトゥルー)神話」の生みの親
 H・P・ラヴクラフトの短編『名状しがたきもの』を解説つきで収録
★あなた好みのモンスターを創造するための練習問題つき

目次
  • 【序文】 H・P・ラヴクラフト歴史協会
  • 【イントロダクション】リアリズムVSもっともらしさ
  • 第一部 モンスターの正体
    第一章 モンスターとは何か?
     第二章 何がモンスターを怖くするのか
     第三章 変容
     第四章 モンスターはどこから来るのか
     第五章 ただのモンスターか悪役か
      偉大なモンスターたち:フランケンシュタインの怪物
      モンスターの基本型:竜
      現実世界のモンスターたち:サメ
      未確認生物:ビッグフット
      モンスター的な諸々:幽霊船
  • 第二部 モンスターがそこにいる理由
     第六章 どれだけ「モンスターだらけ」にするか
     第七章 モンスターという比喩
     第八章 モンスターという障害物
     第九章 悪の手先としてのモンスター
     第一〇章 憐れみの源としてのモンスター
     第一一章 モンスター由来の魔法またはテクノロジー――魔法またはテクノロジーの源としてのモンスター
     第一二章 人間性の光と闇を引き出す
      偉大なモンスターたち:ゴジラ
      モンスターの基本型:吸血鬼
      現実世界のモンスターたち:母なる自然
      未確認生物:ネス湖の怪獣
      モンスター的な物:呪いのアイテム
  • 第三部 モンスターの書き方
    第一三章 ルールを決める
     第一四章 大きさ
     第一五章 能力とパワー
     第一六章 弱点
     第一七章 描写
     第一八章 五感
     第一九章 正体を表すためのお膳立て
     第二〇章 孤立
     第二一章 独創性とは――使い古された表現と基本形の違い
      偉大なモンスターたち:エイリアン
      モンスターの基本型:ゾンビ
      現実世界のモンスターたち:恐竜
      未確認生物:チュパカブラ
      モンスター的な諸々:核爆弾
  • 結論:モンスターよ、永遠に!
  • 【小説】『名状しがたきもの』 H・P・ラヴクラフト=著
  • モンスター用語の手引
  • 訳者あとがき
  • 参考文献
  • 索引

東京音楽大学付属民族音楽研究所編『ガムラン入門―インドネシアのジャワガムランと舞踊』スタイルノート

概要

「楽譜が無くても合奏できる」「ドレミとは違う不思議な音律」「ずれていることが普通」…。
西洋音楽とは全く違う、ユニークな哲学を持ったインドネシアのジャワガムラン。
1889年にパリ万博で西洋に紹介されて以降、その豊かで深みのある音色、荘厳なアンサンブルが世界中から注目され、2021年にはユネスコ無形文化遺産にも登録。近年、その価値がますます見直されている。
そのガムランと、水のように流れる美しいジャワ舞踊の世界――文化、歴史、楽器と奏法の紹介、踊りの基礎、用語解説まで――を、豊富な写真やQRコードによる動画で丁寧に解説。
学生から社会人まで、のべ2500人以上もの受講生を輩出した、日本で一番ガムラン教育の盛んな東京音楽大学の講師だから書けた、読んで、見て、聴いて学べる本邦初の入門書、ついに誕生。

目次
  • 第1章 そもそもガムランとは?~東洋のユニークなアンサンブル
  • 第2章 色々な楽器や歌の紹介 ~音楽的な“役割”ごとに~
  • 第3章 さあ、合奏!入門編「マニャルセウ」
  • 第4章 さあ、合奏!初級編「アスモロドノ」
  • 第5章 ジャワ舞踊って何だろう ジャワ舞踊の現在・過去・未来
  • 第6章 踊ってみよう!ジャワ舞踊

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