ヴァンサン・ゾンカ『地衣類、ミニマルな抵抗』みすず書房
「本書は、地衣類を通じて、時や空間を超えて異なる世界あるいは文化を繋げようとしている。扉の先には、地衣類が紡ぎ出す様々な世界が広がっている。さあ、異国への旅が始まる。」
(大村嘉人)
「この本が打ち出したのは、一種の生物学的コミュニズムだった。時に「レプラ性」「膿疱性」「結節性」の生物として描かれ、植物でも、動物でもなく、単一体ですらない地衣類は、アイデンティティの分配規則を見直すように強いてくる。」
(エマヌエーレ・コッチャ)
「ヴァンサン・ゾンカは、まさに共生的な親密さのポプリを編み上げた。欲望と絶望のかさこそする表現が、ゆっくりと、控えめに、空気を呼吸するように、どのページにも忍び寄る。これほど題材に忠実な文学作品があっただろうか。地衣類の世界へようこそ!」
(ティム・インゴルド)
「地衣類は科学者のみならず、「共生」──ないし「寄生」──について考えるためのさまざまなきっかけを思想家たちに提供してきた。本書はそうした過去の言説にも立脚しつつ、人新世の時代における共生の問題をあらためて俎上に載せた、詩情豊かなエッセイである。」
(星野太)
- 地衣類が紡ぎ出す世界――大村嘉人
- 序 種の区分を超えて――エマヌエーレ・コッチャ
- 第一部 ファーストコンタクト
- 第二部 記載し、命名し、表象する
- 第三部 環境詩学――生の力と抵抗
- 第四部 共生の思考に向けて
- 反歌 小さな胞子
- 謝辞
- 訳者あとがき
- 原注
- 図版について
- 地衣類名索引
- 人名索引
天童睦子『ゼロからはじめる女性学―ジェンダーで読むライフワーク論』世界思想社
【読んだら、霧が晴れる】
女性学・ジェンダー論・フェミニズムの重要ポイントをおさえたい人のためのガイドブック。足元の性支配や性差別について、文化や制度、歴史、データを見ながら考える。
- まえがき
- 序 章 女性学で読み解くライフとワーク
- 第1章 越境するフェミニズム
- 第2章 働くこととジェンダー
- 第3章 性と身体の自己決定
- 第4章 子育てはどう変わったか
- 第5章 教育・スポーツ文化をジェンダーで問い直す
- 第6章 地域女性とシティズンシップ
- 終 章 女性学でひらくエンパワーメント
- 参考文献/索引
- *各章末に「考えてみよう」「知っておきたいキーワード」「さらに学ぶための本」付き
クー・ジャイン『ダーリンはネトウヨ―韓国人留学生の私が日本人とつきあったら』明石書店
期待を胸に日本で留学生活を始めた韓国人のうーちゃん。サークルで出会った日本人の先輩いっしーと付き合うことになった。付き合って一ヶ月、いっしーが「きれいな日本語」を喋ってと言ってきたのだけど…積み重なるモヤモヤの先にしたうーちゃんの選択とは?
- プロローグ
- はじめに
- 第1章 出会い
- 第2章 気づき
- 第3章 見て見ぬふり
- 第4章 必然
- エピローグ
- あとがき
- 解説
ジョナサン・ブレイニーほか『デジタルヒストリーを実践する―データとしてのテキストを扱うためのビギナーズガイド』文学通信

デジタルなアプローチをこれから進めたい歴史研究者のために。
大規模なテキストデータをどう扱っていけばいいのか。歴史研究におけるデジタルツールおよびその技術を利用するための実践的な入門書。
冒頭で「デジタルヒストリーの文脈」としてその歴史を解説。以降、研究課題の設定から、デジタルプロジェクトの始め方、プレーンテキストと構造化テキスト(XML)の処理方法、プロジェクトの管理の方法、データをどう可視化するか、など研究のライフサイクル全体を視野に収めた解説を行います。また今回の日本語版では、補論「構造化テキストの構造を活かした処理」を収録し、一歩進んだテキストデータの扱い方についても解説しました。
これからのデジタルヒューマニティーズあるいはデジタルヒストリーの方法論の「民主化」のために。
歴史研究者だけでなく、文学研究ほか、人文学研究者必携の書です。
- はじめに
- 目的/構成
- 第1章 デジタルヒストリーの文脈
- 第2章 研究課題を設定する
- 第3章 デジタルプロジェクトの始め方
- 第4章 テキストを扱う(1):非構造化テキスト
- 第5章 テキストを扱う(2):構造化テキスト
- 第6章 デジタルヒストリーのプロジェクトを管理する
- 第7章 データの可視化
- 第8章 デジタルヒストリーのこれから
- 付録1:データの入手方法
- 付録2:コマンドラインのレシピ
- 付録3:正規表現
- 用語集
- 参考文献
- 図版一覧
- 表一覧
- 訳者あとがき
- 補論 〜構造化テキストの構造を活かした処理〜 小風 尚樹・永崎 研宣
- 索引
tattva編集部『tattva Vol.9 特集:それでも他人と生きていく、には。』BOOTLEG
【特集趣旨】
9号の特集テーマは「それでも他人と生きていく、には。」です。
現代は「個人の時代」とも「連帯の時代」とも語られる時代です。一見相反するこのふたつの言葉は、私たちが他人のいる世界にしか存在できず、他人とどう過ごすかが重要であることを示しているのではないでしょうか。ビジネスでプロジェクトを進めるときにもたった1人で行うことはまずありません。また誰かの助けを得なければ私たちは生きくことも不可能です。人との出会いや関わりの連なりが、人生を大きく左右する。だからこそ今、他人と生きていくにはどうするかを哲学、政治、建築、ビジネス、アート、数多な面から探る特集です。
- 他者の心をめぐる哲学的探求 古田徹也
- 自由はつらいよ─PTAから学ぶ組織運営 岡田憲治
- コモンズ(共有財)とはなにか─内と外、私と他者を繫ぐ小さな風景の考察から─ 乾久美子
- 未来を所有する人々のために何ができるか─本音の地域再生論 木下斉
- なぜ今、有楽町にアートが必要か? 現在進行形のまちづくり「YAU」から考える
- YAUからなにが見えたか/見たくなったか 倉田翠 × 中森葉月
- アートアーバニズムは持続可能か 深井厚志 × 泉山塁威
- 米海軍精鋭部隊元司令官ジョッコ・ウィリンクに学ぶ、最強のチームづくり ジョッコ・ウィリンク
- 信頼、ゆるさ、自律性。個を活かす組織づくり 村井真子
- 前例のない「流域地図」のチームを作ったもの 岸由二
- 家族って?─“暮らし” の実践を通じてわかったこと 四井真治
- 障害を越えて、共に過ごす時間が育む多様な関係性 アトリエ・エー ほか
ele-king編集部『別冊ele-king アンビエント・ジャパン』Pヴァイン
日本のアンビエント~環境音楽を大特集
featuring
細野晴臣/坂本龍一/吉村弘/横田進/畠山地平/冥丁/SUGAI KEN
interview
デイヴィッド・トゥープ/スペンサー・ドーラン/ZAK
日本のアンビエント名作選125
AMBIENT KYOTO 2023
Off-Tone/みんなのきもち
- 「環境音楽」からクラブ・カルチャーを経て多様化の時代へ──日本のアンビエント概説 (三田格)
- 【インタヴュー】デイヴィッド・トゥープ (野田努+坂本麻里子)
- ■細野晴臣と坂本龍一における「アンビエント」を温ねる
- アンビエント・アーティストとしての細野晴臣と坂本龍一 (三田格)
- 細野晴臣、アンビエントの旅行者 (ポール・ロケ/五井健太郎 訳)
- 細野晴臣 ambient works (三田格)
- 坂本龍一 ambient works (三田格)
- 「非同期」から聴こえてくるもの──音楽・サウンド・ノイズ (高橋智子)
- 【インタヴュー】スペンサー・ドーラン (小林拓音/青木絵美 訳)
- 「kankyō ongaku」の発明 (ポール・ロケ/五井健太郎 訳)
- アール・ヴィヴァンとその時代 (立花幸樹)
- 横田進とレイヴの時代 (野田努)/横田進 selected discography
- アンビエントの精神を具現化する、野外フェスティヴァル〈Off -Tone〉 (野田努)
- トランス集団「みんなのきもち」が試みるアンビエント・パーティ (yukinoise)
- 日本のヒップホップとアンビエント (二木信)
- 【インタヴュー】畠山地平 (三田格)/畠山地平 selected discography
- 特別寄稿 冥丁/SUGAI KEN
- 五・七・五を聴く──ケージの音楽と俳句 (高橋智子)
- たゆたう、アンビエント/環境・ミュージック/音楽 (北條知子)
- アンビエント・ジャパン選書 (野田努)
- ■日本のアンビエント・ディスクガイド78選(三田格、野田努、小林拓音、デンシノオト、河村祐介)
- ■AMBIENT KYOTO 2023 ガイド
- 【インタヴュー】中村周市/ZAK
- 執筆者プロフィール
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