参考文献紹介

『責任という虚構』の参考文献

 
参考文献紹介
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著者小坂井敏晶
発行東京大学出版会
発売日2008/07/01

責任とは何か.個人が負う責任,集団が負う責任,企業責任,歴史的責任.共通する責任とは何なのか.自由と責任は本当に関連があるのか.本書は,責任と呼ばれる社会現象が何を意味するのか,歴史的な集団殺戮や死刑制度、冤罪などをテーマに考察する。

  • はじめに
  • 序 章 主体という物語
    ハンナ・アーレントによるホロコースト分析 / アイヒマン実験/服従の原因/問題の所在 /意識と行動の乖離/原因と理由/私と呼ばれる同一化現象/意志を生むからくり/集団が支える自己
  • 第1章 ホロコースト再考 
    普通の人間/責任転嫁の仕組み/心理的距離/正当化の心理/反ユダヤ主義の機能/ホロコーストの近代性 /医師の役割/ダニエル・ゴールドハーゲンの反論/袋小路 
  • 第2章 死刑と責任転嫁 
    日本の死刑制度/死刑執行の抽象化/死刑を支える分業体制 
  • 第3章 冤罪の必然性 
    非合法な捜査/悪を憎む心/司法取引の罠/虚偽自白の心理/目撃証言神話/分業と解釈/裁判官という解釈装置/自動運動する秩序維持機構 
  • 第4章 責任という虚構 
    矛盾をどう解くか/因果関係再考/自由の意味/刑罰の根拠/正しさの源泉 
  • 第5章 責任の正体 
    集団責任の認知構造/集団的道徳責任/同一化と道徳的汚染/普遍的価値の源泉/責任概念の歴史変遷/責任の正体/精神鑑定の役割/犯罪者の成立/死刑の真相 
  • 第6章 社会秩序と〈外部〉 
    近代政治哲学の〈外部〉/貨幣と贈与の媒介項/部分と全体の弁証法/〈外部〉の成立過程/信頼の構造/近代の陥穽/人はパンのみにて生きるにあらず /正義という地獄
  • 結論に代えて
  • あとがき
  • 参考文献
  • 索引

この記事では『責任という虚構』の参考文献・関連書籍についてご紹介します。

参考文献一覧 Part.1

青木英五郎, 青木英五郎著作集刊行委員会編(1986)『青木英五郎著作集 2』田畑書店
著:青木 英五郎, 編さん:青木英五郎著作集刊行委員会
秋山賢三(2002)『裁判官はなぜ誤るのか』岩波書店
ハンナ・アーレント(2017)『エルサレムのアイヒマン――悪の陳腐さについての報告【新版】』みすず書房
ハンナ・アレント, ジェローム・コーン編(2016)『責任と判断』筑摩書房
著:ハンナ・アレント, 著:ジェローム・コーン, 著:中山元
有福孝岳(1997)『行為の哲学』情況出版
著:有福 孝岳
アリストテレス(1992)『弁論術』岩波書店
アンリ・アトラン(1992)『結晶と煙のあいだ―生物体の組織化について』法政大学出版局
著:アンリ アトラン, 原名:Atlan,Henri, 翻訳:脩, 阪上
ウォルター・ラカー(2003)『ホロコースト大事典』柏書房
編集:ラカー,ウォルター, 原名:Laqueur,Walter, 翻訳:茂子, 井上, 翻訳:健介, 芝, 翻訳:三千輝, 永岑, 翻訳:和子, 木畑, 翻訳:浩彰, 長田
ベルクソン(2003)『道徳と宗教の二つの源泉〈1〉』中央公論新社
著:ベルクソン, 原名:Bergson,Henri, 翻訳:美都男, 森口
『死刑囚最後の1時間 (別冊宝島 1419)』宝島社
トーマス・ブラス(2008)『服従実験とは何だったのか―スタンレー・ミルグラムの生涯と遺産』誠信書房
著:トーマス・ブラス, 翻訳:野島 久雄, 翻訳:藍澤 美紀
ロニー・ブローマン, エイアル・シヴァン(2000)『不服従を讃えて―「スペシャリスト」アイヒマンと現代』産業図書
著:ブローマン,ロニー, 著:シヴァン,エイアル, 原名:Brauman,Rony, 原名:Sivan,Eyal, 翻訳:哲哉, 高橋, 翻訳:潤之, 堀
クリストファー・R・ブラウニング(2019)『増補 普通の人びと: ホロコーストと第101警察予備大隊』筑摩書房
デカルト『世界の名著〈第22〉デカルト』中央公論社
H・デッキー・クラーク(1973)『差別社会の前衛―マージナリティ理論の研究』新泉社
著:H.デッキー=クラーク, 翻訳:今野 敏彦, 翻訳:寺門 次郎
ルイ・デュモン(2001)『ホモ・ヒエラルキクス―カースト体系とその意味』みすず書房
著:ルイ デュモン, 原名:Dumont,Louis, 翻訳:雅一, 田中, 翻訳:公三, 渡辺
ルイ・デュモン(1993)『個人主義論考―近代イデオロギーについての人類学的展望』言叢社
著:ルイ デュモン, 原名:Dumont,Louis, 翻訳:公三, 渡辺, 翻訳:房一, 浅野
ジャン・ピエール・デュピュイ(2003)『犠牲と羨望―自由主義社会における正義の問題』法政大学出版局
著:ジャン=ピエール デュピュイ, 原名:Dupuy,Jean‐Pierre, 翻訳:親能, 米山, 翻訳:安規, 泉谷
M・ドゥギー, デュピュイ(1986)『ジラールと悪の問題』法政大学出版局
編集:M.ドゥギー, 編集:デュピュイ, 翻訳:古田 幸男, 翻訳:秋枝 茂夫, 翻訳:小池 健男
エミール・デュルケーム(2018)『社会学的方法の規準』講談社
著:エミール・デュルケーム, 翻訳:菊谷和宏
エミール・デュルケーム(1985)『社会学と哲学』恒星社厚生閣
著:エミール・デュルケーム, 翻訳:佐々木 交賢

参考文献一覧 Part.2

榎下一雄(1983)『僕は犯人じゃない―土田・日石事件一被告の叫び』筑摩書房
レオン・フェスティンガー(1965)『認知的不協和の理論―社会心理学序説』誠信書房
著:フェスティンガー, 翻訳:末永 俊郎
ミシェル・フーコー(2020)『監獄の誕生<新装版> : 監視と処罰』新潮社
福田平, 大塚仁編(1994)『刑法総論』青林書院
M・S・ガザニガ(1982)『社会的脳―心のネットワークの発見』青土社
著:M・S・ガザニガ, 翻訳:杉下 守弘, 翻訳:関 啓子
ルネ・ジラール(2010)『欲望の現象学〈新装版〉』法政大学出版局
ルネ・ジラール(2015)『世の初めから隠されていること 〈新装版〉』法政大学出版局
著:ルネ ジラール, 原名:Girard,Ren´e, 翻訳:健男, 小池
合田士郎(2006)『そして、死刑は執行された』恒友出版
ダニエル・J・ゴールドハーゲン(2007)『普通のドイツ人とホロコースト―ヒトラーの自発的死刑執行人たち』ミネルヴァ書房
デーヴ・グロスマン(2004)『戦争における「人殺し」の心理学』筑摩書房
フィリップ・ゴーレイヴィッチ(2011)『ジェノサイドの丘〈新装版〉―ルワンダ虐殺の隠された真実』WAVE出版
著:フィリップ・ゴーレイヴィッチ, 翻訳:柳下毅一郎
萩原滋(1995)『責任判断過程の分析―心理学的アプローチ』多賀出版
浜田寿美男(2004)『取調室の心理学』平凡社
浜田寿美男(2005)『自白の研究: 取調べる者と取調べられる者の心的構図』北大路書房
H・L・A・ハート, トニー・オノレ(1991)『法における因果性』九州大学出版会
著:祐司, 井上, 著:博, 植田, 著:毅, 真鍋, 著:H.L.A. ハート, 著:トニー オノレ
ハイエク(2007)『法と立法と自由I ハイエク全集 1-8 新版』春秋社
著:ハイエク, 監修:千明, 西山, 原名:Hayek,Friedrich August von, 翻訳:鈞次, 矢島, 翻訳:俊彦, 水吉
アーサー・ケストラー, J・R・スミシーズ編(1984)『還元主義を超えて―アルプバッハ・シンポジウム′68』工作舎
監訳:池田 善昭, 編集:アーサー・ケストラー, 編集:J.R.スミシーズ
フリッツ・ハイダー(1978)『対人関係の心理学』誠信書房
著:フリッツ・ハイダー, 著:大橋正夫
ラウル・ヒルバーグ(2012)『ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅〈上巻〉』柏書房
著:ラウル ヒルバーグ, 原名:Hilberg,Raul, 翻訳:幸男, 望田, 翻訳:良巳, 片山, 翻訳:一美, 原田, 翻訳:茂子, 井上, 翻訳:真裕美, 志水, 翻訳:伸, 服部
平尾透(2000)『倫理学の統一理論』ミネルヴァ書房

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